正しい姿勢が健康の秘訣!座ったままでできる骨盤体操をご紹介
こんにちは、清水真です。 当院では、中高老年期の方を対象とした体操教室を毎月定期的に開催しています。 足腰が弱り、動作が緩慢になっている方への運動指導は、転倒や怪我に注意をしながら、できるだけ小さな負荷で、大きな効果を得られる方法を選択しています。 最近は、さまざまなところで健康寿命が取り上げられる機会が増えました。 しかし、長生きをしていても寝たきりや病気がちでは、つらいばかりです。 将来、そういった生活を過ごさないためにも、今から対策をしてみませんか? そこで今回ご紹介するのが、『骨盤メソッド』 寝たきりは、身体の運動器(運動に関わる骨・筋肉・関節・神経)の機能低下によって引き起ります。 骨盤メソッドは、運動器の中のひとつ「関節」にアプローチした体操です。 ちょっとした時間にできる簡単な体操ですので、この記事を参考にぜひ実践してみてください! そもそも骨盤の役割って? そもそも骨盤とは、上半身と下半身を繋ぐ大事な場所です。 “家”でたとえるならば、“土台”にあたる部分になります。 そのため、骨盤が歪むと姿勢の歪みだけでなく、腰痛・足のむくみ・お腹のたるみなどにもつながります。 ようは、骨盤に付着する筋肉や関節(股関節・背骨)の動きにも悪い影響を与えてしまうのです。 骨盤が歪んでいる状態とは? では、身体に悪い影響を与える「骨盤の歪み」とは、一体どのような状態を指すのでしょうか? 私は姿勢の専門家として、椅子に座っている姿をみて、その方のフィジカルレベル(身体的な水準)を探ることがあります。 椅子に腰掛けている時に使われている身体の部分は、骨盤の坐骨部分です。 身体のバランスが良く、正しい姿勢で座れていると、骨盤をきちんと立てることができますが、筋力低下や姿勢の悪さが見られると、骨盤を立てて座ることができなくなります。 そうすると、 ・骨盤が前傾する(前かがみになる) ・骨盤が後傾する(背もたれにもたれかかっている) といったような悪い姿勢になってしまいます。 座った時にこのような姿勢の方は、立った時でも同じような姿勢の場合がほとんど。 つまり、不良姿勢は形状記憶化され、身体の癖として残ってしまうのです。 正しい姿勢ってどんな状態? 正しい姿勢で椅子に座っている時は、 骨盤を前に引っ張る「太ももの前側にある筋肉(大腿四頭筋)」 骨盤を後ろに引っ張る「太ももの後側の筋肉(ハムストリングス)」 のパワーバランスが均等で、骨盤を正しい位置に保つことが可能です。 しかし、このバランスが崩れてしまうと、悪い姿勢となってしまいます。 たとえば、大腿四頭筋がハムストリングスより強すぎたり硬くなったりすると骨盤が前に引っ張られ、前かがみの姿勢(骨盤前傾型)になります。 反対に、ハムストリングスが大腿四頭筋より強すぎたり硬くなったりすると骨盤が後ろに引っ張られ、背もたれにもたれかかっている姿勢(骨盤後傾型)になるのです。 どちらの姿勢にせよ、悪い姿勢のままずっとすごしていると、身体に悪い影響を与えてしまいます。 癖になってしまう前に、『骨盤メソッド』で姿勢を整えていきましょう! 骨盤メソッドの方法 前かがみの姿勢(骨盤前傾型) 大腿四頭筋をストレッチすることで緊張が緩和し、姿勢が安定します。 ①椅子に座ったまま片方の足首持つ ②踵をお尻につけるように膝を曲げる ③呼吸をしたまま、10秒間②のポーズを保つ これを右足と左足を5回ずつ行いましょう。 背もたれにもたれかかっている姿勢(骨盤後傾型) ハムストリングを伸ばすことで、姿勢のバランスが取れて良い姿勢を保つことができます。 ①椅子に座ったまま片足を前に伸ばす ②身体を曲げて、足の指を持つ ③呼吸をしたまま、10秒間②のポーズを保つ これを右足と左足を5回ずつ行いましょう。 さいごに 正しい姿勢を心がけることは、健康に長生きするための第一歩です。 そして、その姿勢を維持するためには、それを支える筋力のトレーニングが重要になります。 筋肉のバランスが強くなると、それだけで姿勢がピーンと伸びます。 ぜひ、実践しましょう! たった3分で弱ったカラダが復活する 真呼吸ストレッチ 著者:清水真 出版社:神宮館 筆者プロフィール 清水真 一般社団法人姿勢道普及協会理事長 一手技塾札幌代表 日本メンターコーチング協会コーチ 日本スポーツクラブ協会マスターインストラクター 整体師として延べ13万以上を施術。プロスポーツ選手(水泳五輪選手・プロ野球・プロサッカー・スノーボード女子選手等)の指導トレーナーとしても活躍。その経験から「姿勢を良くする健康体操」をテーマに著書を出版(4冊)。現在は企業講師・行政自治体講師・学校講師など全国で開催中。その傍らで、プロの治療家向けの手技塾。ブランディング講座。コンサル。マナー教育指導。ホスピタリティーコーチングなど業界の後進育成にも力を注いでいる。
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